Microsoft Tech・Ed 97
パシフィコ横浜
1997/7/22(火)〜1997/7/24(木)
参加したセッションで聞いた話の中で、特に重要であると感じた
ポイントを挙げる。
Windows Terminal(仮称?)
Windows NT 5.0 関連のセッションで、以下のように
各 OS の担当分野が示された。
モバイル
Windows CE
Windows Terminal
?
Net PC
?
PC
Windows 9x
Workstation
Windows NT Workstation
PC
Server
Windows NT Server
PC
クラスター Server
Windows NT Server + Wolfpack
このうち Windows Terminal については今まで聞いたことがなかった。
今回の (自分が聞かなかった) 他のセッションで発表されているので
なければ未発表の OS を開発中であることをリークしたことになる。
内容は「UNIX を使っている人になら X 端末のようなものと説明すれば
わかりやすい」と説明していた。つまり、アプリケーションはどこか
のサーバーで動作し、画面表示や入力に関する部分だけをローカルで処理
するというものである。対象となるアプリケーションサーバー OS が
何であるのかという点や、Windows 9x との棲み分けについては言及がな
かった。
Visual Basic 5.0 for Windows CE
Windows CE の開発環境として Visual C++ 以外に Visual Basic が開発
されていることが名言された。英語版の発売時期は未定、日本語版は英語
版の半年遅れぐらいになる見込みが発表された。
Visual J++ for Windows CE
Windows CE の開発環境としては他に Visual J++ が開発
されていることも明言された。Visual Basic 同様、英語版の発売時期は
未定、日本語版は英語版の半年遅れぐらいになる見込みが発表された。
Visual C++ for Windows CE 日本語版の購入について
1997/8/1受付開始、1997/8/中旬より順次出荷とのスケジュールが発表され
た。予約は以下で受け付けている。
マイクロソフトカストマーサービスセンター
048-226-5500
平日9:30〜12:00、13:00〜17:30
価格33,800円(税別、送料無料)
Windows CE 日本語版と英語版の関係について
日本語版 Windows CE のバージョンが 1.01、英語版は 1.00 であるが、
この 2 つは全く別の OS である。
すなわち「Windows CE 1.00 英語版 と Windows CE 日本語版 1.01 の
どちらでも動くアプリケーションを作成するのは簡単ではない」という
ことだった。
また、将来 Windows CE 2.x が出荷される場合、バックワードコンパチ
ビリティについては保証されない。
Windows CE の動作環境
最初に発表された「デバイス」がたまたまモバイルツールばかりだったが、
セットトップボックスなどのマルチメディア機器や、エアコン、電子レンジ
などの家電製品も Windows CE の対象となっている。Windows CE はキー
ボードがないデバイスや、表示装置として数個の LED しかもたないような
デバイスも対象とする。これらのデバイス間でのソフトウェアの互換性に
ついては当然保証されない。
Windows CE に標準で搭載されているデータベース
Windows CE に搭載されている PIM ではオブジェクトストアと呼ばれる
データベースを使用している。この使用法は、開発環境のヘルプで
Object Storeを検索すると知ることができる。
Wolfpack によるクラスタリング
Windows NT のクラスタリング技術ソフトウェアが Woldpack である。
今までのショーなどでもよく見てきた、
同じ IP アドレスで複数のサーバーを用意し、一方がダウンしても
他方が継続できるというデモを Internet Information Server で
行っていた。
同じ IP アドレスで複数のサーバーを同時に起動し負荷分散を行える
ようになるとクラスタリング技術が実用的なものになると思われるの
だが今回もそのような内容のデモはなかった。